特殊建築物等定期調査・建築設備定期検査の北工房 | 特殊建築物の定期調査奮闘Blog in 北海道 成田翔の汗かき定期報告

*

消防設備と防火設備と建築設備

最近お問い合わせくださった方に過去の定期報告の状況を伺ったところ、消防設備点検の報告書が送られてきたことがありました。

何となく大型の建物の火災等に関わる点検なので同じように感じますが、基準となっている法律も違い、点検項目も全く異なります。

それぞれ検査によって報告期間や検査員の資格なども違いますので、特定建築物オーナー様、管理者様は注意が必要です。

 

消防用設備等の点検は消防法

消防法に基づき設置された消火器、自動火災報知機、消火設備、誘導灯などの消防用の設備について6か月以内毎(機器)もしくは1年以内毎(総合点検)に点検を行うものです。

屋内消火栓設備やスプリンクラー設備などがこれにあたります。

1年または3年に1度の報告義務があります。(建物用途による)

 

対象設備が不明な場合は「消防用設備設置届」を所轄の消防へ提出していますので(法令で設置された設備)、それで確認ができるようです。

検査ができるのは消防設備士または消防設備点検資格者です。

 

防火設備の定期検査

こちらはなんとなく同じように見えるため勘違いをされている方が多いのですが、消防法ではなく建築基準法によって定められています。

平成25年10月に発生した福岡市博多区の診療所での火災を受けて平成28年6月に新設された検査で、建築基準法の定期報告制度の防火設備検査項目が強化されたものです。

 

対象防火設備は防火扉・防火シャッター・耐火クロススクリーン・ドレンチャー・温度ヒューズ式の防火設備等です。

大変わかりづらいのですが可動式の防煙垂れ壁などは対象とはならず、対象かどうか不明な場合は特定行政庁へ問い合わせるとよいかもしれません。

 

検査ができるのは一級建築士または二級建築士、もしくは防火設備検査員です。

消防設備士や消防設備点検資格者ではありません。

京都アニメーション放火事件から学ぶ

 

建築設備の定期検査も似てますが…

またこちらもなんとなく同じように見える定期検査。

こちらも防火設備の定期検査と同様に建築基準法第12条によって定められている検査です。

 

機械換気設備・機械排煙設備・非常用の照明設備が対象です。

機械換気設備の換気量を測定したり、防火ダンパーや機械排煙機の作動確認、非常用照明の照度測定など行います。

 

検査ができるのは一級建築士または二級建築士、もしくは建築設備検査員です。

その他、昇降機(エレベーター等)の定期検査も報告義務がありますが、こちらは専門の業者が定期的に検査を実施しているので、何かあれば昇降機の専門業者へお問い合わせください。

 

クイズ

よく見るこの設備はどの検査の対象でしょうか?

 

これは「誘導灯」なので「消防法」で定められた設備です。

火災が発生した時に安全に避難できるように避難方向を示す設備なので、避難時に避難通路を照らしてくれる非常用照明とは別になります。

 

非常用照明の点検の様子はこちらです。こちらは「建築設備」になります。

建築設備の定期検査で非常用照明の照度測定を行いますが、点灯確認はまた別の「特定建築物の定期調査」(建物そのものの劣化などの調査)にも調査項目があり、正直なところ複雑すぎて専門家でないと全くよくわかりませんね…

 

まずは違うことを知って…

特定行政庁からいろいろ点検して報告しましょうと通知が届くかと思いますが、なかなか対象などについて細かいことはわからないかと思います。

まずは、同じように見える火災等に関する設備ですがそれぞれが異なる検査が必要だということを知り、通知がきたらそれぞれの検査についての資格者へきちんとご相談してみてくださいね。